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『子供たちの涙 〜日本人の父を探し求めて〜』公式サイト→


第二次世界大戦中、オランダ植民地下のインドネシアで、軍人・軍属である日本人男性とインドネシア系オランダ人女性の間に生まれた混血の子どもたち。彼らの経てきたこれまでの人生と、父親のことを知りたいという願い、そして彼らのために政府のサポートも期待できない父親探しに尽力する日本人の元兵士—それぞれの思いから、日本人がこれまで知らずにきた「戦後」の姿を描き出すドキュメンタリー映画『子供たちの涙 〜日本人の父を探し求めて〜』が元町映画館にて、1/23(土)より一週間限定で公開される(併映『兵隊だったおじいちゃんへ』)。

終戦後、男たちは日本に引き揚げ、一方の母親と子どもたちは宗主国オランダへ渡り、そこで「敵国の子」と蔑まれて生きることになったという。オランダでは現在でも、捕虜だった兵士への補償を求める演説やパフォーマンスが、日本大使館の前で毎月のように行われている。その映像を目の当たりにして、オランダ人にとって日本はまだ「かつての敵国」であり続けていることに愕然とした。そんな中で生きなければならなくなった日系二世の子どもたちの心情が映画ではぽつぽつと語られる。いじめられ、養父から虐待を受ける。子どもを守ろうと、父親が日本人であることを長い間隠していた母親もいる。子ども自身知らされないでいることもある。

「自分は何者なのか?」

「望まれて生まれてきたのか?」

自分の存在意義を見出せない人生の中で、大人になった子どもたちは父親の姿を求め始める。ジャワに出征した経験があるという内山馨さんは、ほんのわずかな手がかりを元になんとかルーツを探ろうとする彼らの手助けをしたいと協力を申し出る。内山さんの元に寄せられた父親探しの依頼は100を超えた。もちろん容易な捜索ではない。父親の中には日本に家庭を持っている者もおり、そのためか現地で生まれた彼らのことはタブーとされてきた。日本という国が丸ごと、彼らの存在を無視して忘れようと努めてきたのだ。本人に行き当たっても、何も知らない日本の家族たちは当然ながらその事実を受け入れることができず、「証拠がない」と拒否されることもある。

出征先で現地の女性に子どもを産ませ、何の責任も負うことなく生きてきた男性たちに対して、まず腹立たしい気持ちが沸き上がる。しかし、砂田有紀監督は決して何かを否定し、何かを糾弾しようという姿勢を見せない。誰にも耳を傾けられなかった彼らの言葉を丁寧に掬い取り、「父親に会いたい」という気持ちの芯の部分だけを映画を通じて私たちに差し出している。そうだ、怒りで立ち止まっていてはいけない。映画のラストでは、新しく生まれる希望が確かに示されている。

2015年で終戦から70年を数えた。日系二世たちはだいたい70歳あたりの年齢になっていて、父親に生きて会えるチャンスはもう多くはない。この映画が日本で1人でも多くの人に観られ、そこから少しでも二世たちが父親に繋がる機会を生み出せることを切に願う。どうかみなさん、映画を観て、いろんな人とこの事実を共有し、世界中の歴史も出来事も、ひとつとして決して自分と無縁ではないことを胸に刻んでほしい。

(mirai)

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