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いよいよ
元町映画館が日本の新人監督を応援するJAPAN NEW WAVE第3弾もいよいよ最終作品



『愛の小さな歴史』

この映画、なにかと驚かされる。どちらの側で揺れるか。

『愛の渦』で主演を務めた中村映里子さんが本当に好きになった。光石研さんとの親子という役柄がこの映画に見事にハマっていた。

夏希(中村映里子)は食品配達の仕事をしている。父(光石研)のことを知らされ、あいにいく。彼女に大きな変化は見られないが目つきが変わる。それもそのはず、父は母と娘を捨てた憎むべき相手。憎む父のことを知らされた彼女。しだいに、気にかかり、彼女はあいにいく。

今作はこの親子とは別にもう一つの家族がいる。
夏生(沖渡崇史)は借金の取り立てや。彼には妹(高橋愛実)がおり、家族を捨て、高校の時に責任をなすりつけられた彼女は兄を憎んでいた。


家族同士の一方的な愛情。
言葉でやりとりされる親子ケンカと兄弟ケンカ。画面上には言葉の応酬が繰り広げられるが、映像を見て思ったのはやり取りの中に目には見えない”血のつながり”が見えた。
どこまで演技でどこまでアドリブか疑いたくなる言葉の応酬。反発すればするほど愛する側は言葉を漏らす。ここで対照的なのは愛する側が暴言を吐くのではなく、一方では愛される側も相手を罵る。

ふと自分の家族を思い出した。自分がもし夏希の立場なら、父親を探しているだろうか。
友達だったら、こんなにも作中に出た言葉を出せるのか。家族だから、血のつながっているからこそ本音でぶつけあう。家族て一体なんなんだろう。

動物園に行ったり、妹を迎えに行ったり、働いてお金を家にいれる。ごくごく普通な行為が一生訪れないことだったら…日常はこんなにも素晴らしいことを映画は教えてくれる。

最後に、この作品、元町映画館が実施している「JAPAN NEW WAVE」という日本人の新人監督を応援する企画の最後の作品。そして今作に出演している池松壮亮さんはこの特集上映の常連さん(勝手ですが)夏希の父の知り合いを紹介する重要なポジションに。お金を平気で借り、踏み倒そうとする冴えない男を演じているが作品の終盤では家族をまとめる救世主となる。なんでこんなにかっこ良いのか。

この映画の出演者たちは誰もが問題を抱えて、幸せになりたくて生きている。ただ、術を知らないだけ。夏希の言葉が今でもしみる『私だって、大学行って恋愛して…』いつか自分も言われてしまうのか。映画好きだけでなく、娘、兄妹がいる人はぜひご覧になって欲しい。

こういう映画を世の中へ上映するのも元町映画館という劇場の仕事だと思わせてくれた作品。

(芋羊甘)
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