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デプレシャン作品には欠かせない俳優として
日本のスクリーンでもおなじみの
マチュー・アマルリック。

監督としてのキャリアも本作で既に長編4作目とか。

女優ではなく本物のバーレスクダンサーを使ったことと
そのダンサー達の「規格外」な体型が公開前から話題で、
初めて予告編を観たときはぶったまげー、な感じだったけど
本編を観ると、彼女たちの起用は決して奇をてらった
策ではないことがわかる。

ニューバーレスクを扱った映画で
記憶に新しいところといえば
昨年のC・アギレラ主演『バーレスク』。

『女神たち』のショーは
ああいうスタイリッシュな美しさとは対照的。
コミカルで時代遅れで泥くさい。
でもそれゆえに人間味や抱擁力を感じさせるもの。

けれど、この映画のみどころは華やかな「表舞台」ではない。

監督主演を兼ねるマチューが演じるジョアキムは
フランステレビ界を放逐された元やり手プロデューサー。
アメリカで出会ったバーレスクダンサー達をひきいて凱旋帰国、
フランス興行界への返り咲きを狙っている。

となると挫折男&ダンサーズのサクセスストーリー?
と想像したくなるところだけれど
マチュー監督、見事に裏切ってくれる。

ツアーの成功に特に焦点をあててはいないし、
ショーの場面も全体からみると多くはない。
舞台裏や移動中の小さなエピソード、
ジョアキムの過去のしがらみや家族の問題を
余計な説明なしに見せてゆく。

雑然とした印象を与えかねないものの
ストーリー性にこだわらないことで
とてもリアルで流動的な映画になっている。

もちろんこのリアルさには
本物のダンサー達の存在感が寄与するところ大。

やたら陽気なんだけどどこかもの悲しい。
芸に対するプライドと社会的劣等感が同居していて、
奔放で退廃的でありながら母性も感じさせる。

あるインタビューで
「ダンサー達には台本を渡さなかった」
と監督が話していたけれど、
なるほど彼女たちの「素」がうまく引き出されていて
ドキュメンタリーを見ているような気分になる場面も。

画一的な美の基準を否定するだけじゃなく、
映画作りそのものについても
スタンダードから外れようとした
マチュー監督の心意気に拍手。

(ゴマ)

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