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『ハーツ・アンド・マインズ』は1974年米作品だが、
当時、日本では劇場公開されなかった(深夜野TV放映のみ)ので、今回が初見。

もうベトナム戦争が終わって40年ということは、
若い人には生まれてなかった時の戦争ということになるけれど、
このドキュメンタリーは、ベトナム戦争は、今にもつながっていることを
はっきり見せてくれる。

いや、いろんな戦争の事例と重なる普遍性を持っている。

というのも、取材映像、ニュースフィルム、
時には劇映画(とりわけ反共映画や戦意高揚映画)も織り込んで、
ベトナム戦争=すなわちあらゆる戦争とはなにかを、
多面的な関係者の証言も交えて検証するからだ。

しかもアメリカ合衆国側からの証言だけでなく、
千年もの間侵略を受け続けてきたベトナムの人々の
ナマの声を多く取り入れていることが特徴で、
最初の公開時の合衆国の一般市民の反響はものすごかっただろうと想像できる。

米兵たちは、ベトナム人を同じ人間だと思わなくてもいいように訓練され、
実際そう思って戦場に行き、蛮行を働き、負傷したり捕虜になったりして
帰国して後、そのことを反省する(しない人もいる)。

今回の証言で、何のための戦争なのかという問いには
「共産主義をやっつける」ことだと答えた人が多く、
第2次大戦後の〈赤狩り〉から〈米ソ冷戦〉の反共ヒステリーが
いかにすごかったのか、思い知らされた。
この〈反共〉思想が現在でも右翼的愛国主義に利用されているわけで、
〈反共〉が戦争を合理化するイデオロギーに使われていることが改めてよく判る。

ベトナム戦争は、初めてアメリカ合衆国が大敗した戦争と言われた。
その後も懲りずに、アフガニスタンに、イラクに、シリアにと戦争しに行っている。
2001年9月11日、NYで起きた同時多発テロは、自国を戦場にしないアメリカ人に、
その怖さをお前たちも味わってみろという反撃でもあった(テロをいいとは言わないけど、
今も中東で爆撃のため一般市民が殺されていることを思い出して欲しい)。

つまり、ベトナムの教訓は生かされていないのだ。

1960年代の終わりには、まだ戦争は続いていて、全米で反戦運動が盛んになり、
帰還兵の問題を描いた劇映画もたくさん作られた。
このドキュメンタリーが、戦争終結の前に撮られたのは、
そうした状況があったからだと思う。

(なまけネコ)

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