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【あらすじ】
幼い頃に交通事故で両親を亡くし、心を閉ざしてしまった少女・知世子は、
とうとう唯一の支えであった犬のジュリエッタも失ってしまう。
それでも無情に流れていく時間。
しかし、彼女とおかしな先輩、正岡正宗の道が、
フェデリコ・フェリーニの『道』を通して重なってゆく…。

【見所】
犬になりたい少女と猫を殺した少年 人になれない彼らの一夏の逃避行

道とはこれまで来たしるしであり、これからも続いていくしるしでもあります。
縁とは不思議なもので、そんな道の途中で思わぬ誰かと出会ったりします。
偶然であるか必然であるか、それはこれから歩いてゆくうちに気づくことでしょう。

知世子の境遇は悲劇的で、誰からも同情を誘うほどです。
でも知世子は誰にも理解されようとはしません。
まるで後ろむきでずかずかと進んでいくように、絶対に前を向こうとはしません。

『先輩』こと正宗は、彼女を理解しています。
理解しようとしていないのに、扱い方を心得ているのです。
彼もまた両親との別離を経験しており、
それで変になってしまった正宗を受け入れてくれた祖父も亡くしております。
同じような境遇であるからこそ、気持ちを分かってやれるのでしょう。

似ているようで、全然違う二人。
だけど、二人が互いを分かりあって、傷を舐め合う、
そんなに単純な映画ではありません。
全然違う二人のまま、若きザンパノとジェルソミーナは旅をするのです。

とても静かで、木漏れ日のように続いていく映画です。
ですが、思ったことしか口にしない彼らですから、なにもかもきっと無駄ではありません。
『嘘なの』と言い張る彼女の言葉も、きっと嘘ではないのです。

二人以外にほとんど人物は物語に関わってきませんが、ふと周りを見渡してみると、
スクリーンに映る全ての人々が、どこかで同じ道を歩いているように感じます。
その感覚は、映画を見終わったあとも続いていきます。

そうそれはまるで、『道』のように。

知世子はわがままで、正宗は個性的で、お互い自分の道を譲ろうとはしません。
それなのにそんな二人が同じ道を歩いてゆく。
果たしてこの道は、どこへ繋がっているのでしょうか。

(是木遥)
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