上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
sandai_natsu1.jpg

旧ソ連映画の伝統を引き継ぐロシア映画の秀作です。

登場人物はたったふたりだけ。
たしかな演技力がなければ2時間余の上映時間だれてしまいます。
しかし、最初から最後まで緊張感が持続し、
退屈する間がありません。

北極圏にある島の観測所。
そこで測量されているのは放射能の値です。
つまりそこは汚染され、
かつての観測基地のあとらしいその場所は
打ち捨てられた廃墟のようになっているのです。

ふたりの隊員のうちベテランのセルゲイは、
自分の任務の重要性を自覚しているようですが、
新人のパーベルは、まるでひと夏のバカンス気分。
この差があとあと響いて来ます。

毎日無線で本部に数値を報告するだけの単調さに、
パーベルはだんだんいい加減になっていきます。

セルゲイが漁に出て不在の時、
本部から無線でセルゲイの妻子の
不慮の事故が知らされたのに、
パーベルは帰って来たセルゲイに、
そのことが打ち明けられません。

いい加減な数値を報告して叱られたことやら何やら、
ちょっとしたことで言いそびれ、
それがしだいにパーベルを追いつめていくのです。

たとえば、ある人が、
学校や会社にいけなくなり、引きこもりになってしまう、
そんな過程は、このようなものではないだろうか、
と思ってしまいます。

映画は説明的な描写はいっさいなく、
ただ観客が見つめ続けることで
想像できる状況を提示するだけです。

これはいつの時代のことなのでしょうか?

パソコンでゲームに興じるパーベルから
現代に近い過去とも取れますし、
古い無線機を使っての交信
(ここはケータイなど通じない地域です)は、
もっと昔のようにも思えます。

あるいは

放射能汚染で破壊された地球の近い将来かもしれません。

ハリウッドの商業主義的発想では
決して作られないタイプの映画です。

だからこそ、商売にならないという理由で
どこも買わないのでしょう。

この機会に見てもらいたいと思います。
チャンスは二度とありませんぞ。

(なまけネコ)

Secret

TrackBackURL
→http://motoei.blog.fc2.com/tb.php/67-69f22885
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。