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関西学院大学神学部の土井健司さん、元町映画館には昨春の『ルルドの泉で』に続いて2回目のご来館です。土井さんはキリスト教思想史を基礎に、尊厳死や脳死・臓器移植に関わる倫理思想をご研究です。今回は「『眠れる美女』の背景にあるもの」と題してトークをしていただきました。

作中やや説明に乏しかった影のヒロイン・エルアーナの病院移送にまつわる事実関係(救急車に移される時点で水分・栄養の補給が中断されており、そのことが明らかであったために社会全体に切迫感をともなった注目が広がったことなど)、また1975年のアメリカのカレン・クィンラン事件にさかのぼる(いやもっと、16世紀に「麻酔なしで」本格的外科手術が行われるようになった時代にまでさかのぼって)カトリック教会の脳死・尊厳死や苦痛を伴う「治療の中断」に関する見解の歴史など、物語の「背景」を語っていただきました。

なぜ個人の生死にかかわる判断にこれほど無制限な公衆の介入が行われるのか。いくつかの点で意見を異にしながら、誰もが真剣に考えているこういった生命倫理の問題を政治的・イデオロギー的論争課題にしてしまって良いのか、2つの家族と2組の男女の物語は特定の解決やメッセージを示さず、それだけに観客に難しい問いを突き付けます。

今後わが国でも「尊厳死法案」をめぐっていろいろな議論が生じてくることでしょう。

人間の生にとってなにかが「できる」こと、誰かと「関わる」こと、このふたつが決定的な重要性を持っています。土井さんにとって一番印象的だったシーンは、最後の「靴を脱がせる」女性のしぐさ。そこに、彼女にとって「ずっと関わってくれる人がいる」信頼感が生じたことが物語られているから、とのことでした。

さて、皆さんはどうご覧になったでしょうか?

12/15(日)の13時半から、「元町シネクラブ」ではこの映画の感想を語り合います→

また、映画の中で触れられ、土井さんのお話にも言及のあったスイスの「尊厳死」施設にも関わる、今度は母と息子のちいさな家族の物語『母の身終い』(2012年/フランス映画/108分)、元町映画館では来春2/1(土)〜2/21(金)までの上映予定となっています。

『母の身終い』公式サイト→

(堀)

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