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びっくりするくらい
美味しいカレーを出すお店を見つけたような気分です。

誰もが一年に何度かは食べる。
好きな人は1週間に何度も食べる。

そんな定番料理は、よそ行きの料理じゃないから
お上品に繊細な味付けをしても、
まぁそれはそれで美味しいのでしょうが、
びっくりするくらい美味しいとは感じません。

そんな繊細さとは無縁の
普段の料理という枠内にはおさまりつつも、
食べる人をうならせるような
絶妙な味付けをすることによって
はじめて「びっくりするくらい」の美味しさは実現されるのです。

物語は単純。
不純でいい加減な彼(ケン)を出し抜いてやろうと
元彼女と今の彼女が結束して奮闘する、というもの。

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元の彼女が語る彼との体験談から
彼のいかがわしい側面が少しずつ浮かび上がっていく様子とか、
彼に一泡吹かせるために
彼女たちが遂行する作戦の意外な展開とか
お話の組み立ても上手なのですが、
注目してほしいのは語り口です。

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演出は青年漫画的なきつさで外連味たっぷり。
画面も若者色や女の子色で溢れていています。
でもその過剰な部分はぎりぎりまで研ぎ澄まされていて
決して下品にはなりません。
いい塩梅なんですね。

音楽もそう。
小難しい曲なんかは使わないで、
大衆受けするような耳触りのいい曲をきちんと選んでいるのだけれど、
その使う場面がドンぴしゃだから
水っぽくなったり、湿っぽくなることがありません。
派手な演出をしつつも、若手の女優2人のかわいさが引き立つ
ガーリームービーとしての側面が失われないのは
そんなところに理由がありそうです。
鑑賞後は主演の2人が好きになっているし後味もさわやかなのです。

要するに、物語の構造をきちんと理解しているからなのでしょうか。
どこにどのくらいどんな風に手を加えれば
味がどれだけ変わるかを知り尽くしたうえでの仕業だと感じました。
こんな監督のだったら、きっと他の作品も面白いはず。
他の作品を観るのが楽しみです。

ちなみに、エンディングでも流れる印象的なイタリア語の曲は
ジャンナ・ナンニーニ(Gianna Nannini)の「Amandoti(アマンドティ)」。



失恋をしても相手を想い続けていること、
それが苦痛でもありながら、
なおも甘美な味を残していることを表現した歌詞です。
80年代後半にF1ドライバーとして活躍していた
アレッサンドロ・ナンニーニは彼女のお兄さん。

(aka_kappa)

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