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またも、韓国に覚えておくべき名前が。

”パク・ジョンボム”


話は、北朝鮮から韓国に移住した
脱北者の若者が直面する厳しい現実を描く。
ムサンとは北朝鮮と中国の国境の街。
脱北者の多数がこの街を目指し国境を超えるという。

昨年上映された『クロッシング』が
「脱北するまで」を描いているならば、
本作は「脱北してから」を描いている。

朝鮮でのつらい暮らしから抜け、
幸せを求めて韓国にやってきた主人公スンチョル。
しかし大都会ソウルでの現実は冷たく、
低賃金のポスター貼りがやっとである。
そんなスンチョルの唯一の心の拠り所、
孤独を癒してくれるのは拾った白い犬のペックだ。

この真っ白な犬は、スンチョル自身の
純白さの象徴であるかもしれないし、
教会で出会った聖歌隊の女性スギョンに
憧れを抱くのもまた、それであったのかもしれない。

スンチョルがいなくなった犬・
ペックを捜しにいくシーン、
見つかったときのペックとスンチョルの距離は
近くもなく遠くもない。
北朝鮮と韓国の距離も、
これに似ているのではないだろうか。

この映画はただ、脱北者の生活を描くだけでなく、
その背後にある説明し難い人間同士、
国同士の距離感をうまく表現している。

そして、本作は音楽がまったく入っていない。
だからこそ、よりリアルにかんじる。
街の音がスンチョルをより孤独に感じさせ、
スクリーンを越え、乾いた痛さが伝わってくる。

映画の中心となるのは、この脱北者の孤独と純粋さが
いかに欲望と狂気の資本主義の毒に侵されたのか、
その葛藤と苦悩である。

ラストの悲劇。
キリスト教を信仰する彼は、制裁を受けたのであろうか…。

(エ)

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