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宮島の裏山みたいなところに焼岳が火を噴いてて、
そこから地主屋敷のお嬢様は
春日大社にお散歩にお出かけになる。
日本中、年中桜が満開で毎日のように地震が絶えない
(これだけはまあ、かなり真実に近いか)。

とんでもないっちゃ、そうなのだけれど、
最後にとんでもなさの圧巻、
焼岳登山には圧倒させられる。

「自然」「土」「血」「家」「祖先」
そして「サムライ」。

常にことばから作り上げられた
イメージが先に在って、
自己のイメージ通りの映像を
こしらえるという大目的の前には、
登場人物の実在感もストーリーの整合性も
一切顧みないあの決然とした制作態度には、
ロマン主義というような文化史上のネーミングの
枠組みをはるかに超えたものが感じられて、
慄然とせざるを得ない。

もちろんヘリコプターもない時代、
みずから山頂に這い上がって
撮ったクルーの誰もが、
そんなのはだしで登れっこないことは、
重々判って撮っているに決まっているのだけれど。

あのリーフェンシュタールも
その中で育ったのであろう、
当時のドイツの「山岳映画」を支えた
思想の一端に触れる思いがする。

映画がとんでもない、というのではなく、
たぶん自らの「表現」のためにならば
理性的な「整合性」をあそこまで決然と、
一切捨て去ることができた時代、
こそが怖ろしいのだろう。

今の時代に、そういった恐怖や
その予感を感じておられる方には、
この映画をこそ、多くの方々に
ぜひご紹介いただきたいと思います。
きっとそれぞれに、
強くこころに引っかかるものをお感じに
なるのではないでしょうか。

勇躍赴いた「新しき土」、
広大な ―ただし他国の― 土地を、
あの夫婦が戦火で追われるのが
あのわずか8年後。

あの赤ちゃんはどういう運命を辿ったのかしらん?

(堀)

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