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それにしても映画のタイトルに
変なサブタイトルつけるのそろそろヤメにしませんか。
(サブタイトルにイラッとさせられ観逃すことも多々)

テトロにも「過去を殺した男」なんてのがついてるが
いやそれは良く言い過ぎでしょ。「過去から逃げた男」でしょ。
臆病にも過去から逃げ回って(捨てるほどの覚悟はない)
恋人や弟たちの手を借りて過去と向き合い受容し、
過去の上に未来を築いてゆくことにした男の話。だもん。
そして臆病な男と言えばのヴィンセント・ギャロ!

恋人のミランダや弟ベニーをはじめ、
周りの人物がとても魅力的。
それがテトロのだめさをさらに引き立てていて
どんどんだめに見えてくところに
やっぱりギャロがハマる。
臆病が故に威嚇の鎧を身に纏うに至った
トカゲのような俳優だなあ、と観ていて思う。

(話が逸れたがサブタイトルはいらないって言いたかった)

『ゴッドファーザー』なんかは
同じく家族をテーマにしていても
もうちょっとなんとゆーか大きい話で
ぼんやりと全体を眺めていることしか
できなかった私であったのだが、
これは小っちゃい。小っちゃーい話だ。
しかし小っちゃいが故に世界は広がらず、
深く深く潜り込む方向に動くので
個々人の思いがよく見えて共感できたり
出てくる人物を好きになれたりして
こういう方がわたしは好きだ。

いやはや傑作ですよ。

実際スクリーンで観てみると
なぜモノクロームで撮ったのかがよくわかる。
モノクロームならではの美しさを
カメラが表現しているだけでなく、
これは「光」と「闇」の映画なのだ。

ここでは光は鋭く残酷なものとして描かれ、
闇はどこかあたたかく優しい。
それは父の威光に傷つき恐れをなして
闇に身を隠し光から逃れようとする
テトロの感性そのままなのだけど、
すべてが融解するラストシーンでは
滲んだ光があたたかくスクリーンを埋める。

ライティングに凝った映画は数あれど、
ここまで光と闇に人生を語らせた映画は
果たしてあっただろうか?
ないとは言えないがわたしは知らない。
知らないのでその表現にただただ感動してしまった。
すごい。

瞳を射抜く光の鋭さを、
体温さえ感じられる闇の安心感を堪能するには
絶対にテレビの画面では足りない。
映画館で観せるための映画づくりをしている、
さすが巨匠フランシス・フォード・コッポラ!

(mirai)

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