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12月25日。
この聖なる夜に元町映画館では
それにふさわしいイベントを開催しておりました。

その名も…

「狂科学者の夜(マッドサイエンティスト・ナイト)」
〜狂科学者の人体改造報告書〜


当館で12月21日から上映が始まった映画『武器人間』
この映画では人間と武器がくっついちゃったいわゆる
改造人間が続々と登場します。

ではこの映画史の中でそんな改造人間は誰が作ってきたのか?
そして一体どんなものが今まで作られてきたのか?

そんな楽しい暗黒の歴史を紐解くため、
関西随一のSF・ホラー映画専門家である浅尾典彦さん(夢人塔代表)をお招きし、
古今東西のB級映画に出てきたさまざまな狂科学者たち
はたまた改造人間たちについて語っていただきました。
おそらくこんなおぞましいテーマの講演は日本初?

この日は水曜メンズデーで男性の方は1000円。そしてなによりクリスマス!
午前中からチケットは売れていき、ほぼ満席状態でした。
やぱっりホラー映画というものは沢山の人と
ぎゃーぎゃー騒いで一緒に観るのが一番楽しいですよね!

上映後、
「ハイル ヒットラー!!」
の掛け声から浅尾さんのトークショーが始まりました。

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白衣を纏い、まさに狂科学者な浅尾さん。

まずはじめに、SF映画などのフィクションに登場する常軌を逸した科学者(マッド・サイエンティスト)とは何か?

それは異常なまでの情熱を貫き、持論の研究に没頭した科学者たちのこと。
ちょっと違うのが、社会的な秩序や常識に欠けていることと、
傍から見ればその研究が人体実験など、どうみても社会的におかしい研究をしていること。

「その研究内容さえちゃんとしておけば、ノーベル賞だって夢じゃないのにね。」と浅尾さん。

そんな狂科学者のそもそもの始まりは1818年に出版された
イギリスの女性作家、メアリー・シェリーによる小説「フランケンシュタイン あるいは現代のプロメテウス」から。
この小説に出てきたヴィクター・フランケンシュタイン博士
科学の力で生命を創造すべく、死体を繋ぎ合わせて電気を流し改造人間を作り上げたのが
すべてのSF映画の、狂科学者たちのルーツなのです。

この小説を書きはじめた頃、メアリー・シェリーは当時なんと19歳!(小説が出版されたのは21歳)
そんなある若い女性の頭の中からすべてのSF、ホラーが始まったと聞くとなんだかロマンチックですよね。
『武器人間』の中で出てくるフランケンシュタイン博士はその末裔なのですから。

フランケンシュタインが一番最初に映像化されたのが1910年、
エジソン・スタジオで撮影されたものでした。この頃はまだピエロのような形で
皆さんが良く知っているのは1931年に撮影されたもの。
首にボルトが刺さっていて頭が平らで目に真っ黒なくまがあるこの形ですね。

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そこから狂科学者たちは本能の赴くままに研究を積み重ねて
沢山の怪物たちを生み出してきました。
『ドクター・モローの島』では動物たちを組み合わせて作られた獣人。
『ジキル博士とハイド氏』では自らの人体実験で生まれたもう一人の怪物。
植物人間、頭が二つある殺人鬼、壁がすり抜けられたり、透明になったり、蝿と合体しちゃったり、
そして『武器人間』ではついに武器と合体する。なんだが映像の技術は進歩しても
映画の中で狂科学者たちがやってることはさほど変わりないような気がします。
みんな夢とロマンに溢れた研究熱心な方たちなんですよね。やってることは迷惑この上ないのですが。

「彼らはこういうものを作ることによって一体何をしようとしているのか?それは未だに分からない。
分かるのはそれ以外の科学が発達したおかげで、今の現代社会が成り立っているということ。」と浅尾さん。

フランケンシュタインから始まり『武器人間』に至るまでのこの数百年。
今でもそんなおぞましい映画が生み出され、愛され続けられているのは
そうした意味の分からない研究成果に私たちはどこか惹かれる物があるからなのかもしれませんね。

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トークショーも終わり、最後にはクリスマスプレゼントじゃんけん大会!
浅尾さん持参の絶版になった伝説のホラー映画DVD、武器人間ポスター、ポストカードなど
白熱したじゃんけん大会に場内は大盛り上がりでした。

「今後もしかたら『武器人間2』があるかもしれない!その時にまた皆さまとお会いできたら嬉しい!」
と浅尾さんも笑顔でおっしゃっておりました。

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映画『武器人間』は明日、1月1日から上映を再開します。
当館の上映スケジュールはこちらから→

浅尾典彦さん、そしてクリスマスに恐ろしく愉快なトークショーに参加してくださった皆さま
ありがとうございました。


(栞)
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哲学者ジル・ドゥルーズが著した『シネマ』を、まさに「シネマ」で読むという試みです。

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映画を個人的な「好き/嫌い」の基準で判断するのはよくあることですが、なぜ「好き」なのかなぜ「嫌い」なのかも含めて、作品についてある種の「共通言語」で語り合うことができれば、映画は、そして映画を観て語り合うということはもっと楽しくなるんじゃないか。
映画を語る(/語り合う)のにもっとふさわしい言葉はないものだろうか。

このたび、そのような思いで読書会を企画いたしました。
1年ほど時間をかけて『シネマ』をじっくり読めるといいなと思っております。
映画が好きで、映画についてひとと語り合うことが好きな方は、ぜひお気軽にご参加ください。
映画を愛してやまなかったひとりの哲学者の映画論、ぜひみなさまといっしょに読み進められることを楽しみにいたしております。

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※著者が哲学者というだけあって、いくらか小難しげな単語も出てくるかとは思いますが、その際は参加者全員でゆっくり考えることができたらいいなと思っております。

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①進行:発表担当者2名が簡単なレジュメ(要約)を10部持参。各担当個所について30分ほどで報告。その後、他の参加者による意見交換、質問等。
⇒※初回発表を担当して下さる方は、「序文・第1章」または「第2章」のどちらを担当していただけるか明記のうえ、cinemadecinema@gmail.comまでご連絡ください。

②第1回範囲:「序文」〜「第2章 フレームとショット、フレーミングとデクパージュ」(法政大学出版局から出ている邦訳では1頁から53頁)。

※邦訳書影はこちら⇩
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日時:第1回 2014年1月25日(土)13:00~15:00
場所:元町映画館2F
参加費用:200円(同日中に元町映画館にて映画をご鑑賞の場合、半券提示で無料
E-mail:cinemadecinema@gmail.com(『シネマ*1運動イメージ』読書会用メールアドレス)
TEL:078-366-2636(元町映画館受付)
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(たけむら)
皆さまこんにちは。メリークリスマス!
本日はこの元町映画館、本年度最後の営業日です。
このブログがリニューアルしてから今年最後であり
翌年2014年最初のスケジュールをお伝えします。

12月26(木)から12月31日(火)まで当館はデジタル上映機材導入工事の為休館いたします。
そして元町映画館オープン以来のちょっとした模様替えもしちゃいます。

新しくなった映画館の営業再開は
翌年の1月1日からになりますのでお楽しみに。

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'14年 1月1日(水)~1月3日(金)の上映スケジュール

蠢動

12:30~

恋するミナミ

14:30~

武器人間

16:30~

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今年も元町映画館は沢山の映画を上映してきました。
おもわず笑っちゃうコメディ、重厚なヒューマンドラマ、胸がきゅんとする恋愛物、血が滾るアクション
考えさせられるドキュメンタリー、そして新作映画だけでなく、巨匠が残した傑作選など。

皆さまは今年どんな映画をご覧になったでしょうか。

これからも元町映画館は皆さまの心に何かを残すような、そんな映画を上映していきます。
来年度もどうぞよろしくお願いします。

それでは皆さま、よいお年を。


(栞)
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12月21日(土)、『蠢動 -しゅんどう- 』初日の上映後に三上康雄監督、栗塚旭さんによる舞台挨拶を開催しました。当日は開館前から劇場にお客さまがつめかけられ、満員御礼で初日を迎えることができました!!

「自分が毎日でも観たい時代劇映画を撮りたかった」と三上監督。「やはり映画館で観ると迫力があるし、太鼓の音もすごくよく聞こえる」とおっしゃっていました。
栗塚さんからは「元町映画館のスクリーンはちょうどいい大きさ」とおっしゃっていただき、スタッフ一同感謝感激でした。

『蠢動 -しゅんどう- 』の見せ場であるラストの立ち回りはやはり念入りな準備をしたうえで撮影に臨まれたそうで、三上監督曰く、「役者さんたちには半年前から稽古をしてもらった」そう。

長年にわたって時代劇に出演されてきた栗塚さんからは「普通は作品のどこかのシーンはセットを使って撮影するもの。全編をオールロケで撮りあげた時代劇はかなり珍しいはず」と、ご本人のキャリアを感じさせるお話も。

また三上監督と栗塚さんの掛け合いも軽妙で、「栗塚さん、全編オールロケのこと言ってくださるならカツラのことも言ってくださいよ〜」と三上監督。伝統的に使われてきた時代劇用の髪型とは異なる、リアリティのある髪型を目指されたそうです。

『蠢動 -しゅんどう- 』は三上監督が30年間あたためつづけてきた企画で、30年前に16mmフィルムを使い45分の作品を撮られたそうです。その際にも栗塚さんには出演オファーをされたそうですが、そのときは「ほかの仕事が忙しくて」一緒に作品を撮ることができなかったとのこと。その意味でも『蠢動 -しゅんどう- 』は三上監督の夢と熱意が詰まった力作となっています。

「『蠢動 -しゅんどう- 』の誰が主役かは観客のみなさまひとりひとりに決めていただきたい。それぞれが正義をもっているがゆえにぶつかり合い、切り合うことになる、そんな映画です。」と最後は監督に締めていただきました。

その後おふたりには2階に移動していただき、サイン会を開催しました。
お客さまと気さくにお話をされておられ、写真もご一緒に写っていらっしゃいました。

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サインをいただいておられたお客さまから「誰の足跡もない雪の上での立ち回り、失敗したらどうするの?」という質問があり、三上監督曰く「箒で掃いてももとにはもどらないので失敗は許されない。失敗しても演技を続けられるように役者さんたちに頑張ってもらった」とのことで、これにはこちらも驚きました。
また栗塚さんからは外で立っていたスタッフに対して「寒くないですか?」とお気遣いいただいたり、元町映画館スタッフへのお土産やお客さまへのクッキーまで持ってきていただき(しかもご自身で劇場から出てこられたお客さま一人一人にお配りしていらっしゃいました)、感謝感激雨霰でありました。

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三上監督、栗塚旭さん、そして厳しい寒さの中『蠢動 -しゅんどう- 』を観るために朝から元町映画館までかけつけてくださったみなさま、ありがとうございました!

『蠢動 -しゅんどう- 』は1月10日(金)まで上映しています(12月26日から12月31日は休館)。雪の上での殺陣を観るにはぴったりの季節ですから、ぜひ劇場までお越し下さーい!!

(たけむら)
今回のシネクラブ、まずはお題の『ジンジャーの朝』から。
皆さん高評価でした。

とにかく、主役二人がかわいい。
エル・ファニングばかりフィーチャーされてましたが、
実はもう一人のローザ役、アリス・イングラートがかなり素敵。
この女優さん、サリー・ポッター監督と仲良し?の
ジェーン・カンピオン監督(『ピアノ・レッスン』)の娘さん!
今後が楽しみです。
配役の妙で言えば、アメリカから来た活動家に
アネット・ベニングを起用しているのも◎。
存在感がありました。

作品は、大人になる一歩手前の少女を描いた思春期映画としてよくできてる。
この年頃、性衝動の訪れる時期が一人一人違って、
そのずれによって女の子の大親友の間にも軋轢が生まれる。
魚喃キリコ原作の『blue』なんかもまさにそうだったねー、
などという話が出ました。

そして、1960年代という時代背景。
この映画はさすが監督の自伝的な作品というだけあって、
主人公の両親やその友人たちなど、
ロンドンのインテリ左翼の雰囲気がよく出てていた。
主人公がだんだん社会運動にのめり込んでいく、
そこに両親や親友に対する葛藤も加わって、
もう世界は終わる(いっそ終わらせたい)というような気持ちに達する過程が
うまく描かれていた。

お父さんのキャラクターも良い。
そういえば、この映画の邦題サブタイトルは
「さよなら、わたしが愛した世界」。
ラストシーンでは、父を客観視できるようになった彼女が映し出され、
子供時代への訣別が描かれます。
でも、それは新たな世界への旅立ちである
(家族という身近な問題から、自分を取り巻く社会への対峙)
という、前向きなエンディングだったと思います。


さて、ほかのお題は『ブッダ・マウンテン』『眠れる美女』
でしたが、『ブッダ~』『眠れる美女』はまだ観ていない方もおられたので、
次回に持ち越しとなりました。

その他、映画祭シーズンが終わったので、
大阪ヨーロッパ映画祭や東京フィルメックスなど、
行かれた方の感想をうかがったり、
他館上映ですが何かと話題?の『そして父になる』について話しました。

そして、上映中の『もういいかい』について。
観られた方は大島に行かれたことがあるそうで、
患者さんたちの壮絶な体験を伝える
本当に貴重な映画、という意見が出ました。

権力の決めた情報を鵜呑みにしてはいけない、
というのは今の世の中にも十分通じることだし、
この問題が起きてしまった背景には、
誰が悪いということでなく、
一度システムが動いてしまったらなかなか止められない、
という問題がある。
これは『ハンナ・アーレント』で言われていた「悪の凡庸さ」に通じるもの。
そう考えると本当に過去の出来事にしてはいけないと思います。


次回のシネクラブは下記の通りです。
多くのご参加お待ちしています!

元町シネクラブ Vol.3
◎日時:1/19(日) 13:30~15:00
◎参加費:200円(会場費、お茶代)
◎お題映画:『ブッダ・マウンテン』
『眠れる美女』(元町映画館で12/20まで上映)
『わたしはロランス』(元町映画館で12/25まで上映)
『陸軍登戸研究所』(元町映画館で1/11~1/17上映)

(S/N)

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